CODESYSの使い方[インストールからシミュレーションまで]

シーケンス制御

本記事のゴールと必要な作業内容

本記事のゴール

CODESYSにて、ラダー図とHIMボタンを作成し、
ボタンをONOFFするとランプがONOFFするシミュレーションが可能となる

ボタンON状態→ライトONする

必要な作業内容

  1. CODESYS開発環境のインストール
  2. 新規プロジェクトの作成
  3. ラダー言語でコーディング
  4. Visualization(HMI)でボタンを作成する
  5. タスクの作成
  6. シミュレーションの実行

CODESYS開発環境のインストール

インストールは別記事に記載しましたので参考にしてください。

新規プロジェクトの作成

  • スタートページ→「新規プロジェクト」を選択
別の方法

「ファイル」タブ→「新規プロジェクト」でも可能

  • 新規プロジェクトの各設定項目を選択する
    • カテゴリー:プロジェクト
    • テンプレート:標準プロジェクト
    • 名前:任意
    • 場所:プロジェクトの保存場所を選択
  • 以下ダイアログにて、任意のデバイスを選択し、OKボタンを押す
デバイスの選び方

筆者の場合は「CODESYS Control for Raspberry Pi SL (CODESYS)」を選択

理由と選択基準はこちらをクリック
  • 前提:筆者はRaspberryで動作させる環境を整えている
  • デバイス選択基準:
    実際にRaspberry Piにインストールされるランタイム」に合わせて選ぶ必要がある
    →筆者はOS: Raspberry Pi OS 32bitをインストールしたため、上記デバイスが最適
  • デバイスの選択基準
使用している OS / イメージ CODESYS で選択すべきデバイス
Raspberry Pi OS 32bit
(Bookworm / Bullseye / 旧Raspbian など)
CODESYS Control for Raspberry Pi SL
Raspberry Pi OS 64bit CODESYS Control for Raspberry Pi 64 SL
産業用 PC 向け Windows (7/10/11) 32bit CODESYS Control Win V3
産業用 PC 向け Windows (7/10/11) 64bit CODESYS Control Win V3 x64
CODESYS Runtime Environment (RTE) 32bit CODESYS Control RTE V3
CODESYS Runtime Environment (RTE) 64bit CODESYS Control RTE V3 x64
  • 画面左側に、「デバイス」「POU」内にプロジェクト名称(ここではproject1)のツリーが表示されたらOK
    ※選択したデバイスによってデバイスツリーの構造が異なるようです

ラダー言語でコーディング

以下の作業を実行してラダー図を書いていきます。

  • POUの新規作成
  • 変数宣言
  • ラダー言語によるコーディング

POUの新規作成

  • Application→オブジェクトの追加→POUを選択
  • 「新規POU(プログラム構成ユニット)の作成」ダイアログにて各項目を設定し、「追加」ボタンを押す
    • 名前
    • タイプ
    • 実装言語
  • 以下のように命名した名前のタブが開いたらOK

変数宣言

  • 変数宣言部の右側の表マークをクリックする
  • 以下の二つの変数を宣言する

ラダー言語によるコーディング

  • 右のツールボックスからラダー要素>a接点をドラッグ&ドロップ
  • 「???」をクリックし、変数名「HMI_Button」を入力する
  • 同様に、ツールボックスからコイルをドラッグ&ドロップし、変数名「LED_OUT」を入力

Visualization(HMI)でボタンを作成する

Visualization は、プログラムの変数値をランプやメーターなどの仮想のアイテムとCODESYS-IDE上で紐づけることによって、視覚的にデバッグすることができる機能です。

以下の作業を行います。

  • Visualizationの作成
  • コンポーネントの選択とデバイスと紐づけ

Visualizationの作成

  • デバイスウインドウにて「Application」を右クリック
  • 「オブジェクトの追加」→「ビジュアライゼーション」を開く
  • 任意の名前を入力→「追加」をクリック
  • 「ビジュアライゼーションマネージャー」と「Visualization」がデバイスウインドウに表示され、
    メイン画面にVisualizationエディタが表示されたらOK

コンポーネントの選択とデバイスと紐づけ

以下のコンポーネント(アイテム)を配置しデバイスを紐づけます.

コンポーネント変数
ランプLED_OUT
ディップスイッチHMI_Button
  • ビジュアライゼーションツールボックスからディップスイッチをエディタ画面にドラッグ&ドロップする
コンポーネントが画面に現れないときの対処法

以下の画像の赤枠部分にカーソルを合わせ、ドラッグして動かすと現れます

  • ディップスイッチをクリック→プロパティ画面の変数名入力欄をダブルクリック
  • 「…」をダブルクリック→入力アシスタント内の「HMI_Button」をダブルクリック
  • 変数にデバイス名が入力され、ボタンとラダー内のデバイスの紐づけが完了
  • 同様に、ランプをデバイス「LED_OUT」と紐づける

タスクの作成

ここではタスクを作成し、実行するPOUとして「LED_ONOFF」を割り付けます

  • デバイスウインドウ「タスク構成」→「オブジェクトの追加」→「タスク」
  • 好きな名前を入力して「OK」ボタンを押す
  • 「呼び出しを追加」をクリック
  • 入力アシスタントにて、実行するPOUである「LED_ONOFF」をダブルクリック
  • LED_ONOFFが追加されていることを確認できればOK

シミュレーションの実行

  • オンライン→シミュレーションをクリック

  • オンライン→ログイン
以下のアイコンでもログイン可能
  • 以下ダイアログがでたら「はい」
  • デバッグ→運転ボタンを押す
以下のアイコンでも運転可能
  • ボタンをONするとライトがONする
ボタンOFF状態→ライトOFF
ボタンON状態→ライトONする

まとめ

本記事では、CODESYSにて、ラダー図とHIMボタンを作成し、ボタンをONOFFするとランプがONOFFするシミュレーションを実行してみました。

今後、Raspberry PiとCODESYSによるデータ取得に関する記事を公開予定です。

参考


SUZUME

20代機械メーカ所属の制御エンジニア。
読書を中心とした学習のインプットと、
仕事とブログ執筆でのアウトプットのサイクルを軸に活動。
「賢く楽しく」をもっとうに、
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社内外で評価されるエンジニアになる、ひいてはエンジニア人生を楽しくするためには、
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