OpenPLC Editorによるラダープログラム作成方法

シーケンス制御

本記事では、OpenPLC Editorによるラダープログラムの作成方法について画像付きで解説します。

最終的には、以下のような簡単な自己保持回路が書けるようになります。

事前準備

OpenPLC Editorをインストールしていない方はこちらを参考に事前にインストールしてください。

プロジェクトを新規作成する

  • OpenPLC Editorを開く
  • タブ「File」→「New」を選択する
  • 任意のフォルダを選択する
    私は事前にデスクトップにOpenPLCという名称のフォルダを作成しておき、それを選択しました。
  • 「Create a new POD」というダイアログが開く。以下項目を入力・選択しOKボタンを押す。
    • POU Name:任意の名称を付けます
    • POU Type:programしか選択肢なし
    • Language:記述言語を選択します。今回はLD(ラダー)言語を選択します
POUとは?

POUとは、”Program Organization Units”の略称で、機能ごとに分割されたプログラムの単位(ユニット)です。IEC 61131-3にて取り扱われています。
詳しい解説記事はこちらからどうぞ(後日執筆予定)。

  • 下記画面が出ましたらプロジェクトの新規作成が完了です!
    左の「Project」にPOU Nameにて名付けた名称(本例では「test1」)が表示されていればOK

IO・デバイスの設定

IO・デバイスの設定を下記の位置にて行います。

  1. 右上の緑色の+ボタンを押す→新たなデバイス入力エリアが生成される
  2. 各項目を入力する。
    • Name:デバイス名。回路にて使用した際に表示されるのでわかりやく。
    • Class:デバイスの種別を選択する。
    • Type:デバイスの型を選択する。bool,int,DWORDなどさまざま
    • Location:アドレスを割り当てます。IOリレーまたは内部リレーかで異なるため注意が必要です。マイコンなど外部機器と接続した際は、そのハードウエアにPIN番号に対応した名称を記入します。OpenPLC公式参照。
      ※記述ルールがわかり次第追記
    • Inital Value:初期値
    • Option:選択肢は「constant」「retain」「Non-retain」
  3. 必要なIO、デバイスを生成する。

回路作成

回路作成を下記の位置にて行います。

左右の母線を挿入する

  • 回路作成エリアで右クリック→add→Power Rail
  • Type(左母線また右母線)とPin numberを指定し、OKボタンを押す
母線の入力
挿入した左右の母線

接点を挿入する

  • 回路作成エリアで右クリック→add→Contact
  • 接点種類と使用接点を選択する
    • Modifier:接点種類を選択する
      • Normal:A接点
      • Negated:B接点
      • Rising Edge:立ち上がりエッジ接点
      • Failing Edge:立ち上がりエッジ接点
    • Variable
      IOデバイスエリアで入力した任意の接点を選択する
接点挿入ダイアログ
接点された接点

コイルを挿入する

  • 回路作成エリアで右クリック→add→Coil
  • コイル種類と使用コイルを選択する
    • Modifier:コイル種類を選択する
      • Normal:通常コイル
      • Negated:否定コイル(通常コイルがA接点とするならB接点のようなもの?)
      • Set:セット命令
      • Reset:リセット命令
      • Rising Edge:立ち上がりエッジコイル
      • Failing Edge:立ち上がりエッジコイル
    • Variable
      IOデバイスエリアで入力した任意のデバイスを選択する

ライブラリ内のFBなどを使用する

  • 回路作成エリアで右クリック→add→Block
  • 所望のFBなどを選択し、OKボタンを押す

右側「Library」欄からドラッグアンドドロップで挿入することも可能

母線や接点、コイル同士を接続する

接点などの線をドラッグして所望の接点に接続する

上記作業を繰り返すとラダー図が完成します。
私は試しに自己保持回路を作ってみました。

まとめ

本記事では、OpenPLC Editorによるラダープログラムの作成方法について画像付きで解説し、簡単な自己保持回路を作成しました。

下記の記事では、簡単なシミュレーションを行いましたのでご参照ください。。

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参考


SUZUME

20代機械メーカ所属の制御エンジニア。
読書を中心とした学習のインプットと、
仕事とブログ執筆でのアウトプットのサイクルを軸に活動。
「賢く楽しく」をもっとうに、
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